井上靖「黄色い鞄」
パパの金を持ってきたことがバレたのかしら。マリが連行された東京駅の二階の部屋には、黄色い鞄をもった男女4人が腰掛けていた。彫りの深い顔に皮肉な薄笑いをした湊東平、興奮気味のサラリーマン・西島五助、「出て行って!」と言ったら出て行きっぱなしで帰ってこない夫を探しにきた主婦・西本しげ、そして、奇妙に理屈をこねる夢田菊次。――クリスマスイブの夜、ここで出会った男女の運命が交錯する。
- 作者: 井上靖
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1995/06
- メディア: 単行本
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