遠藤周作「従軍司祭」
兵役義務で生活を奪われた俺は、義務としてアルジェリアのゲリラ戦に派兵されるようになった。だが、俺はどうして殺さなきゃいけないのか解らないんだ。義務だから入隊したのであって、アラブ人が憎いわけじゃない。殺したいなんて、これっぽっちも思っちゃいない。アラブ人と戦争をするのは進んで軍隊に入った奴らか、外人部隊でたくさんじゃないか?
- 作者: 遠藤周作
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1984/12/10
- メディア: 文庫
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タイトルは「従軍司祭」です。彼は脇役に過ぎないのですが、軍隊に対して果たしている役割は何なのでしょう?「抑え付け」あるいは「緩衝材」という言葉が浮かんでしまうのでした。