安部公房「闖入者」
ノックに応じてドアをあけると、数え切れないほどの大家族がならんでいました。先頭の紳士が「お邪魔しましょう」と言い、全員が部屋に上がり込んできました。ぼくは何も言っていないのに、部屋は占領されてしまいました。ぼくが抗議すると、紳士は急に態度を変えて「ずうずうしい奴だな」とののしり、多数決をとりました。そしてぼくは奴隷のように働かされることになったのです。
- 作者: 安部公房
- 出版社/メーカー: 未来社
- 発売日: 1952/12/10
- メディア: 単行本
- クリック: 8回
- この商品を含むブログ (1件) を見る