2005-04-25から1日間の記事一覧

小沼丹「カンチク先生」

ジス・イズ・ゼエムス、これはゼエムスなり。これはゼエムスにて候、でも宜しい。小学校の頃英語の個人教授を受けたカンチク先生は、難しい日本語で訳すのが好みだったのだろう、必ず最初は僕に判り兼ねる訳を附けた。またあるときは、どうしてか判らぬが、…

三浦朱門「傷だらけのパイプ」

落第して当然の学生を前に、福山は評価を下せないでいた。落第することで彼の人生はどうなるのだろう。だが、彼を卒業させたとしても、社会の害毒を生み出すことになるのではないか。また学生は土下座をしながら「許してください」と言ったのだが、許す、と…