椎名麟三「自由の彼方で」
情けなくていやらしい清作は、レストランで働きながら、自分が何をしたいのか、さっぱりわからないと考えていた。ああ、どうしてぼくには幸せがこないんだろう!と裏の空地で涙していたが、そもそも幸福とは何なのかということについてさえ、具体的なことはわかってはいなかったのだ――。家出少年が共産党に入党し、その波乱の果てに見つけたものは。
- 作者: 椎名麟三
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/02/09
- メディア: 文庫
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『それでもおれは生きたいんだ。生きて、一度でもいい、おれは自由だ、と叫んでみたいんだ』