安部公房「砂の女」
昆虫採集にきた男が一晩の宿としてあてがわれたのは、砂の崖に囲まれた家。そこには年若い女が一人住んでいた。家に降り積もる砂、食事のときには傘がいり、ふとんはますますしめっぽい。女もさっさとこんな家を出ればいいのに・・・流動し続ける1/8mmの砂の波・・・。翌朝、あるはずの場所から縄梯子が消えていて、男は囚われた。
- 作者: 安部公房
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/03
- メディア: 文庫
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互いに傷口を舐め合うのもいいだろう。しかし、永久になおらない傷を、永久に舐めあっていたら、しまいに舌が磨滅してしまいはしないだろうか?