林芙美子「晩菊」
老女・きんの元へ、かつて愛した男・田部が訪ねてくることになった。「別れたあの時よりも若やいでいなければならない」――。自分の老いを感じさせては敗北である。たっぷりと時間をかけて、念入りに身支度を整える。わずかな期待を抱きつつ・・・。
- 作者: 林芙美子,中沢けい
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1992/08/04
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
後半は、語り部の視点に変化が生じ、楽器が1つ加わった曲と同様、様々な含みが生じてきます。緊張感と迫力がぐんぐんと高まり、そして、最後まで興味は持続されます。