坂口安吾「肝臓先生」
「足の医者」を誓った赤城先生は、雨ニモマケズ風ニモマケズ、私生活を犠牲にして人々のために町中を走り回っていた。だが、あるとき妙なことに気がついた。診る患者のすべての肝臓が腫れているのだ。伝染性肝臓病だろう。だが、町の人々は先生を肝臓医者と嘲っている。 けれども先生は怒らない。自分が信じることを行うだけだ。たたかえ!たたかえ!
- 作者: 坂口安吾
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1997/12/01
- メディア: 文庫
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (35件) を見る
なお、今村昌平監督の映画「カンゾー先生」は、この「肝臓先生」と、同じく安吾作「行雲流水」とを混ぜたような作品です。
先生はムッとしたが、心を取り直した。言いたい者には、言わしめよ。人に対して怒ってはならない。ただ汝の信ずるところを正しく行えば足りるのである。