佐多稲子「キャラメル工場から」
ひろ子の父親は仕事をしたりしなかったりで、家族を怒鳴り散らして過ごしていた。ある日、彼はひろ子へ向かって、遠い場所にあるキャラメル工場での仕事をつたえた。工場の名が知れていたので、気が向いたにすぎなかった。ひろ子は次の日からしょぼしょぼと通った。夜更けに出発し、13才のひろ子は1人の労働者であった。むろん学校には行けず、ふとしたときに、ひろ子の鼻先からは涙が落ちた。
- 作者: 佐多稲子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1959
- メディア: 文庫
- クリック: 20回
- この商品を含むブログ (1件) を見る