野間宏「顔の中の赤い月」
戦争で生きる支えを失った男・北山年夫と、女・堀川倉子の出会い。彼らの関係の発展をジャマするのは、北山が戦場でつかんだ『自分のことは自分で解決するしかない』という戦場での哲学だった・・・。過去を清算しきれない段階での新たな出会いは、とうとう赤い月を呼ぶ。
- 作者: 野間宏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1989/04
- メディア: 文庫
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人間が、一人の人間を幸福にするということは大変なことですよ。僕はまだ一人としてそんな人間に会ったことはありませんからね。もちろん、僕にはできなかった。